最近読んだ 『成長マインドセット ― 心のブレーキの外し方』(吉田行宏 著) の中で、
はっとさせられる一節がありました。
それは、「行動する前にいろんな推測や憶測をしてしまい、結局行動に移せない」という、自分にも思い当たる習慣についてです。
「心のブレーキ」は推測や憶測から生まれる
行動を起こす前に、私たちはつい「こうなったらどうしよう」「もし失敗したら」「周りにどう思われるだろう」といった推測や憶測をしてしまいます。
しかし、その時点ではまだ「現実」は何も動いていません。
つまり、行動後のフィードバックがないまま、頭の中でだけシミュレーションを繰り返している状態です。
この状態こそが、「心のブレーキ」の正体。
行動を止め、思考を堂々巡りさせてしまう原因です。
結果はコントロールできない
どんなに準備をしても、「結果」そのものは自分では決められません。
想定する結果になる「確率」を上げることはできても、100%思い通りにすることは不可能です。
それなら、
- ある程度準備をしたら行動してみる
- 結果を見てフィードバックを得る
- 次の行動に活かす
このサイクルを回していった方が、よほど健全です。
行動のたびに得られる小さな「現実のデータ」が、次の一歩を明確にしてくれます。
「悩む」と「考える」の違い
ここで思い出したのが、『イシューから始めよ』(安宅和人著)に出てきた考え方です。
著者は「考えるとは、解決策が生まれる可能性を秘めた思考である」と述べています。
一方、「悩む」は、解決策が生まれず、同じところをぐるぐる回っている状態。
状態 | 特徴 | 結果 |
---|---|---|
悩む | 行動せずに頭の中でループ | 解決しない |
考える | 行動を通じてフィードバックを得る | 次の手が見える |
つまり、「悩む」を「考える」に変える鍵は、まず行動することにあります。
行動があるからこそ、現実の情報が増え、思考が具体的になります。
行動が「思考」を進化させる
「考える力」は、机上で鍛えられるものではありません。
現実のフィードバックをもとに改善を重ねることで育っていきます。
行動 → フィードバック → 改善
このサイクルを回していくうちに、
「どうしよう…」と悩む時間は減り、
「どうすればうまくいくか?」と考える時間が増えていくのです。
まとめ
- 結果はコントロールできない
- 行動しないまま悩んでも、現実は変わらない
- 行動すればフィードバックが得られ、「考える」に変わる
大切なのは、「完璧に準備してから動く」ことではなく、
「小さく動いて、そこから学ぶ」こと。
今日も一歩、行動してみよう。
考える力は、その一歩の先で育っていきます。
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